人間万事塞翁が馬(じんかんばんじさいおうがうま)

中国の古い哲学書に書かれた話が由来となったことわざです。

最近は、この言葉がすごく気に入っています。

めちゃくちゃ簡単に説明すると、

ある老人が飼っていた馬が逃げ出してしまい、

「かわいそうに〜。」

逃げた馬が仲間を連れて帰ってきた。

「良かったね〜。」

息子が馬から落ちて足の骨を折る

「かわいそうに〜。」

戦争が始まり、若者はみんな戦いに出て多くの死者が出る。

息子は足を骨折していたため、戦いに行かずに済んだ。

「良かったね〜。」

結局

何が良くて何が悪いか、すぐに決まるものではない。

人間 じんかん(世の中は)

万時 ばんじ(何事も)

塞翁が馬 さいおうがうま(老人の馬の話のようなものだ)

コロナ禍で、仕事が激減して大変な方もたくさんいると思います。

でも、「人間万事塞翁が馬」です。

悪いことばっかりとも限らない。

私は、数年前に一旦大きな夢を諦めたのですが、

その決断が正しかったのか、今でも思い出すことがありますが、

もしその仕事を続けていたら、

コロナ禍で、間違いなく失業して路頭に迷っていたところでした。あぶねー。

想像しただけでも恐ろしくて震えます。

あの時、辞めて良かった。ホントに良かった。と思ってしまいます。

今頃、あの頃の友人たちはどうやって生活しているのだろうと思います。

1年目の休業を何とか貯金を切り崩して耐えられたとしても、

さすがにもう2年目となり、まだ先が見えない、

オリンピックでさらに感染者が激増する、ワクチンもまだ先ということを考えると、

もうその職業で生き残れる人は、ほぼいないんじゃないか。と想像してしまう。

完全に全員失業状態であろう、かつての夢の仲間たちを心配しつつ、

自分は、今回のコロナで仕事量は激減したものの、給料は1円も減らずに、

このコロナ禍でも安定した生活をさせてもらっています。

あの時の夢を諦めていなかったら、

今頃、

東京で貯金ギリギリまで何とかねばる

休業要請が2年目突入。貯金が底を尽きる。

もう夢は諦める。

無職になる。

実家に帰る。

最初は良いが、

数ヶ月無職で過ごすうちに、

母親と不仲になる。

居心地が悪いが、貯金なし、仕事なしで身動きとれず。

コロナ禍で里帰りしているということで

ご近所様にも悪い噂をされる。

夢も諦め、貯金もなく、仕事もなく、人生絶望。

・・・てな感じになっていただろうか。

あの時、大きな夢を諦めた自分に、「グッジョブ!」と言ってあげたい。

正直、ホントに悔しかったし、辛かったし、未練があったし、

いつも心の中に封印していた想いがあったから。

今回のコロナで、「うん、これで良かった!!」と思えて良かった。

夢を諦めても、諦めなくても

どっちを選んでも、自分が選んだ道が正しい。

これで良かったんだ。

人間万事塞翁が馬。

ちなみに、自分は何か決断するとき、人の流れを結構意識します。

日頃から、運気が良さそうな人、悪そうな人というのを結構敏感に感じて観察して、

株でも、引越しの方角でも、

運気の良さそうな人が動く方向に自分も流れて行くようにしています。

株で言うと、

安い時に買う。というのは確かにそうですが、

下がっている株を買うのは、危険です。(短期的には。)

最高値を更新した株というのは、上げトレンドなので、まだどんどん上がって行きます。

流れに乗る方が、圧倒的に勝率が高い。(順張り投資と言います。)

人の流れで言うと

リーマンショックの2009年ごろから、友人知人の転勤、引越しラッシュがありました。

自分から見て運気の良さそうな人は、みんな西の実家の方へ帰る。

ロッカーで財布をパクられたり、家の鍵を無くしたり、やたらトラブルの多い

運気の悪そうな友人は、不思議と東の方へ行く。

最近のこの流れは一体何だろう。と不思議に思っていた時期、

自分にも転勤の話がくる。

自分は、その人の流れを見て、何となく嫌な予感が消えず

悩んで悩んで悩んで

東に行くチャンスを断りました。

そして

東日本大震災の2011年。

どんなに大きな夢があっても、

何となく「直感」みたいなものが働いた場合は、

自分の気持ちじゃなくて「直感」の方を信じるのも、間違っていないと思います。

うん。どんな出来事も、悪い事ばかりじゃない。

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