最近また大きな地震があり、
あちこちで南海トラフや首都直下、富士山噴火が騒がれていて
めちゃくちゃ怖いですよね。
私は、今まではかなりのミニマリストだったのですが
地震の経験、そしてコロナの経験を機に
価値観がガラッと変わりつつあります。
今はもう、防災グッズが持ち物の多くを占めています。
「必要な時に買えばいいや。」
と、何も持たないスッキリした生活でしたが、
さすがに
トイレットペーパーやマスクが買えない。
そんな経験をすると
考え方を改めなくてはいけないな。と改めて思いました。
このブログを読んでくださった人に
少しでも役立つことがあるかと思い、
大地震の時に備えたい物を、経験者だからこそ知る情報を書かせていただきます。
自分が経験したのは震度6弱の地震です。
防災用のトイレ用品
とんでもなく大きな地震が突然起きた時に、人間の体ってどうなるかというと
もーとにかく、恐怖でおしっこを漏らしそうになります・・・笑。
いえ、笑い事じゃなく、自分だけじゃなく、みんな同じこと言います。
大地震だと、揺れが全然おさまりません。
数分間マンションがとても恐ろしい音をたてて揺れる中で、
最初は、怖い、怖い、怖い、怖い!!!!!!助けて、助けて、助けて
どうしよう、やばい、やばい、やばい、死ぬ、死ぬ、やばいやばいやばい
数秒後・・・窓ガラスが割れて飛んできそうになり
ふと心が静かになって
あ、今日死ぬのか。短い人生だったな、、、と同時に
家族の悲しむ顔が浮かんできて、ごめんなさい、ごめんなさい
悲しませてごめんなさい。と死の直前は父母にごめんなさい。ともうそれだけです。
それから、今度は、揺れるたびに下痢が襲ってきます。ほんとに漏らしそうになります。
戦争の映画でよくこのセリフなどがありますが、ほんとに
まずお腹を下します。
これだけ大きな揺れなので、もう断水になったのは明らかで、
トイレ流れないのにどうしよう。何でこんな時に。
と思いますが、地震を経験した人みんな言っていました。
そして、しばらくお腹のピーピーが続きます。
トイレに駆け込みますが、断水でトイレは流れません。
マンションを脱出して、避難する時のことも考えて
紙おむつ、下痢止め、ティッシュ、ウェットティッシュ、携帯トイレ
は用意した方がいいです。
経験していない人は分からないかもしれませんが、
とにかく災害の時に一番困るのが、このトイレです。
飲み物や食べ物は我慢できます。
でも、震災時にやってくるこの下痢は、我慢は無理だと思います。
余震のたびにお腹もまたピーピーになります。
避難所で、おそらくみんな同じ状態で、断水していて
トイレはもう行けたもんじゃないと思います。
これだけは、各自で何らかの対策をしていた方が良さそうです。
知らない男の人にラインや部屋番号を教えない!!
女性の方、ほんとにこれ気をつけて下さい。
地震の後、急いでマンションから飛び出しますよね。
近所の方々もみんな飛び出してきています。
両脇から建物のブロックが落ちてくるので、
道路の真ん中あたりにみんな集まっています。
裸足の人や、パジャマの人もいます。
恐怖で声が出なくなった人もいます。
恐怖で過呼吸を起こして道路で座っていると、
男の人が声をかけて助けてくれたりしますが、
この時、聞かれても絶対ラインや部屋番号を教えないで下さい。
もちろん、助けてくれる人も、その時は一ミリも下心はなく
本当に心配して親切で助けて下さるのですが、
震災が落ち着いてから、食事に誘われたり、必ず怖い思いをします。
しかも近所または同じマンションに住んでいるのです。
みんな電波もなくてネットが繋がらず、停電でテレビもつかないから、
どこが震源なのか、震度はどのくらいか、
電気や水道はこれからどうなるのか、どこに避難したら良いのか
さっぱり情報が分かりません。
その時に、道路に避難している知らない人で声を掛け合って
連絡先を交換したりして、何か分かったら知らせるね。食べ物大丈夫?
みたいなやりとりをするのですが、
ラインを交換しても電波がないし充電もできないので、結局使えません。
で、超絶体調の悪かった私は、部屋番号を聞かれて教えてしまったのです。。。
女性の皆さん、これは本当に本当に気をつけて下さい。
「近くのコンビニ行ってみて、もし営業してたら飲み物とか買ってきてあげるね。
もうこれからは物流ストップして、買い占めで商品買えなくなるから、
急いで行ってくる。あとで部屋に届けてあげる。」
「ケータイの充電スポットと、給水情報が分かったら知らせてあげる。」
最初はとてもありがたかったのですが、
何度も何度も何度も部屋に来られ、居留守していたら手紙が何枚も入っていて
思い出すだけで具合が悪くなりそうなほど
下心が見え見えで、余震の恐怖とともにこれが何よりも怖かったです。
これが怖いのは、
その男の人がすぐ隣のマンションや同じマンションだったりすることです。
災害時に同じシチュエーションにあい
もし声をかけてくれる方がいたら、近所に住んでいる可能性がかなり高いので、
女性の方、ホントに気をつけて下さい。
その時は本当に助かりますが、後々怖い目に合う確率が高いです。
また、地震の際は、ドアの鍵がかけれない(ズレたら開かなくなってしまう。)
ので、これも部屋番号を教えてしまったばっかりに、
恐ろしい思いをしました。
非常食に缶詰?
非常食といえば、缶詰というイメージがありますよね。
地震の際に、いろんな人が送ってくれたのですが、
カップラーメンと缶詰が非常に多かったです。
サバやサンマ、イカの缶詰。コンビーフ。フルーツ。
ただ、これは経験者しか分からないと思いますが、
・断水しています。食べ終わった缶も、お箸も、手も洗えません。
・ゴミの回収はありません。数週間ストップします。
(ゴミの回収がないので、ゴミを出さないように何度も放送されます。)
てことは、缶詰食べたあと、汁が少しついたまま、ナイロン袋に入れます。
これに虫がわくんです。ハエが飛びます。匂いがでてきます。
普段、こんなのは見たことないので分からないと思いますが、
どこから湧いてくるのか、ホントにすぐ虫がよってきます。
台所の排水溝も、フタをしないと悪臭と虫がきます。
ホントにすぐ、地震の翌日にはこんな風になります。
それに加えて、余震が続いて恐怖でブルブル震えている時に
魚の缶詰を食べる気分にはなりません。
食欲もないですし、少なくとも4日間は魚の缶詰を食べる気分ではないと思います。
栄養ドリンクや、ゼリーのドリンクがいいと思います。
私はこの経験から、ウィダーインゼリー系のものを非常食として用意しています。
これならフタがあって、虫がわかない。ゴミも増えない。捨て汁もない。
食欲がなくても飲みやすい。
缶詰のように、燃えないゴミやリサイクルは、回収の頻度も少ないですし。
プロテイン
タンパク質だから、非常食に良さそう。と思っていたのですが、
プロテインをつくって飲んだ後のコップ、断水で洗えません。
フタ付きだったのですが、翌日異臭がして、虫がよってきました。
プロテインも非常食としては却下でした。
貴重な水で洗っても、少ない水だとすぐに排水溝から虫がわき、悪臭がします。
小銭
クレジットカード、デビッドカード、交通ICカード、スマホ決済など
現金を持ち歩かない人も多いと思います。
私も、今は財布さえ持っていません。
でも、停電の時はATMが使えない、レジでカードが使えなくなります。
小銭を使う場面
公衆電話(←スマホは電波ないし、充電できないので)
自動販売機(←家に飲み物ない、店は営業していない、断水しているので)
タクシー(帰宅など。電車はストップしている。)
お店
などのため、現金はいくらか災害用に用意しておいた方がいいです。
お店も販売機も、人が殺到し、釣り銭切れ(おつりがなくなる)ことがあるので、
お札より小銭をたくさん用意しておいた方がいいです。
ウェットティッシュ
普段あまり使わないので、非常用品の項目に書かれていても
まー別にいっか。となりそうですが、
これはあった方がいいです!たくさん。
なぜかというと、断水しているから、やたら使いたくなります。
水の流れない、不衛生なトイレに入る。
手を洗おうとして蛇口をひねる。
水が出ない。あーーー断水中だった、、、。はーぁ。もぉきつい・・・。
ここに、ウェットティッシュがあると少しは助かります。
防災バッグについて
皆さん、どんなバッグに用意していますか?
これは、防水のバッグがいいと思います。
私はプールカバンのようなバッグに用意しています。
外が雨や雪、台風で避難する時のことも考えると
口が大きくて、急ぐ時にバッと開けてバサバサ物を追加していけるのがいいと思います。
パソコンや充電器、お菓子などバーーーっと。
ここで思い出したのですが、非常時にテンパっているとき、
防災リュックを用意しようと思っても、
全然頭が働きません。
だからこれは後悔する前に用意しておいて損はないです。
お菓子について
恐怖で食欲もなく、しばらくは何も喉を通らない状態になるかと思います。
そんな時、非常食にお菓子があると少し安心です。
先ほど書いたように、缶詰よりも、お菓子やゼリー系飲料がいいです。
あとは、ビーフジャーキーがいいと思います。
私が被災した時、バナナとウインナーが家にあり、これはすぐにバッグに入れられたし
タンパク質やカロリーもとれて良かったです。
汁気もない、手で食べられる、ゴミもまぁ大丈夫。
で!!こちらも経験者ならではの情報ですが、
音が出ない食べ物、ニオイが出ない食べ物がいいです。
お腹が空いても食べものがない人もたくさんいるし、
具合が悪くて食べられない人もたくさんいます。
だから、避難所に行く時は、
音が出ない食べ物、ニオイが出ない食べ物
一口サイズでササっとバレずに口に入れられるものがおすすめです。
密集している避難所で、
じゃがりこをボリボリ食べられないですからね。
のど飴は気分が落ち着くのでおすすめです。
歯磨きができないので、ノンシュガーがいいです。
虫除けスプレー
時期にもよりますが、虫除けスプレーは防災用品に入れた方がいいです。
停電して真っ暗、そして数分おきに余震でグラグラ揺れるマンションにいるのが怖くて
夜は外で座っていたりしたのですが、虫除けグッズは必要です。
また、コロナでマスクやトイレットペーパーが買えなくなったように
蚊を媒体とする感染症が今後出てきた際に、虫除けグッズが品切れで買えない事態が起こりそうなので、蚊取り線香などの買い溜めはしておいた方がいいかもしれません。
被災していない方へ
これは賛否両論あると思いますが、
地震の時に、中学や高校時代の地元の友達、前の会社の同僚
親戚のおばちゃん達、昔のバイト仲間など
もう何年も連絡をとっていない人たちから、心配してたくさんの連絡をいただきました。
(みんな遠方に住んでいます。)
SNSは何もやっていないけど、
ラインを通じて50件以上・・・。
本当に本当にありがたかったのですが、
充電がない、電波がない、何も情報が分からない
スマホだけが命づなでブルブル震えている状況で
そこまで親しくない友人や昔の友人からの連絡というのは
とてもとても負担になります。(スミマセン・・・でも経験したらきっと分かります。)
もちろん電池は減りますし、
ラインの返信は災害が落ち着いてからで許してもらおうとも思いますが、
自分の命の安否確認をしている人に、しばらく返信しないというのも気がかりで、
自分的にはラインが来るたびに「やることタスク」が
どんどん増えていくようで、ほんとにあのタイミングは辞めて欲しかったです。
数日後に停電が回復し、やっと電波繋がり、
やっとテレビで地震の被害状況が確認できる。どこで何が起きているか確認しよう。
部屋の片付けをしなくちゃ。
職場の人に連絡しなくちゃ。
家族にも連絡しよう。
という状況で
バタバタする中、そして余震が続き、恐怖や食事がなかったことからももうフラフラの体調の中
学生時代の友人、バイト時代の友人、何十人に返信を返さないといけないことを考えると
本当にキツかったです。
「久しぶりー」から始めて、感謝の言葉、状況説明
「何か必要なものがあったら送るからいつでも言ってね。」
というのがお決まりで、とてもありがたいのですが、
何年も会ってない友人に、じゃあ◯◯を送ってー。
なんて言えるはずもないのに。
最後は友人の近況を聞いて家族写真が大量に送られてくるというパターンで。。。
それを何十件と。。。
そして数日間休んだ仕事も、たまりまくっている。
災害の時、薄い関係の友人は、心配でも連絡を控えてあげるのが
一番の親切だと私は思います。
薄い友人は、こんな感じで苦痛でしたが、
私の大好きな一番の親友、いとこのお姉ちゃん、そして妹。
この3人はやはり別格でした。
色々分かってくれて、長々とラインをしてこず、
・「〇〇、大丈夫? 今、公衆電話が無料で開放されてるてさ。TVで言ってる!」
・「その地域の避難所のマップ送るわ。」
・「トイレは断水でも最初の1回目は流れるって!」
・「給水場所 ◯時に〇〇だって!」
この情報は本当に助かりました。
電波は基本繋がらないのですが、たまーにつながることがあり、
その時この情報が届くと本当に神です。
ネットは重たくて検索できません。ラインも重たくて開けません。
ただ、ラインの赤いランプで何件受信してるかは通知がきます。
正確な情報を「簡潔に短く」伝えて欲しい。
地震の時、本当に嫌だったのが
「今後数日以内は同等の余震に注意して下さい。」
という情報です。
とりあえず、言っとかないと。みたいな決まり文句だと思いますが、
被災地でガクガク震えている人にとっては、
本当に死にそうなほど怖い言葉です。
妹や色んな人から
「また余震がくるかもしれないから気をつけて!!」
と連絡が来るのですが、
情報が何も届かない自分にとっては、本当に恐怖で
「その余震の情報、テレビで言ってるの?それとも自分で考えて言ってるの?
え、テレビでもうすぐ大きな余震がくるって言ってるの?」
とめちゃくちゃブチ切れてしまいました。
余震に気をつけて。というのは、軽ーく挨拶のように言える言葉ですが、
恐怖に震える被災者に向けて言ってはいけない言葉だと感じました。
当然のように非難しているわけで、数分おきにガタガタ余震が来ているわけで
そこにまた、どこの情報か分からないとこから
熊本地震みたいな本震が後から来ることもあるから、気をつけて。
と不安を煽る言葉をかけるのは、本当に気をつけた方がいいです。
私の友人がくれたように、
「今公衆電話無料で開放されてるって。」という、
たった一言、この短くて正確な情報だけ、届けてあげて欲しいです。
この時は、長々とした前置きの文章など、不要な言葉は全部カットしたほうがいいと思います。
みんなテンパった状況にいるので、細かい文字や長い文章が
とてもストレスになります。スマホの充電と情報が貴重な命づなです。
昔の友人様方、知り合いが被災地にいる際はどうか連絡を控えてあげて下さい。
自分も友人に対して、そういう先を読んだ気遣いができる人でありたいです。
そしてそのタイミングでSNSなどで友達申請して、故意ではなくとも
被災者の視界の入る場所に、自分の調子のいい近況を垂れ流すのは避けてあげて欲しいです。
自覚はなくても、タイミングや相手の状況によっては人をとても不快にすることがあります。
何度か経験があるのですが、
家族のお葬式や、地震などで、心配してきた友人や親戚がSNSで友達申請をしてきて、
〇〇で食事をした。〇〇にお出かけ。みんなで飲み会。今日の料理。〇〇を買った。
とまぁ、何も興味のない情報が垂れ流されてきて、
自分は家族を亡くして悲しみに暮れているときに、お葬式で友達申請をされて、
一体何を見せられているんだろうか・・・。
と感じていました。今はSNSは何もしておらず、ホントに快適です。
何日分用意するのか。
3日分くらい用意しておけば、避難所で配給してもらえる。
と思っている方も多いと思います。
それはどうか分かりませんが、
洪水や台風の時は、避難所に行くべきですが、
大地震が起きて、家が無事だった人は
基本自宅で過ごすことになります。
避難所は自宅が崩壊した人などを優先的に受け付けていて、
同じように停電も断水もしているので、結局自宅の方が過ごしやすいことになります。
で、数日後、物流が動き出して、お店に商品が届き始めますよね。
でも残念ながら、オープン前から多くの人が並んで、買い占めするので、
お店の営業が再開されてから、1ヶ月間ほどは、商品の棚がガラガラでした。
唯一、どのお店もバナナが大量に売ってあり、それは買うことができました。
そのことも考慮して、非常用の食品は多めに用意した方が良さそうです。
また、数日後に震度4ぐらいの余震がおきるたびに、
ドラッグストアなどでは買い占めがおきて、行列ができます。
終わりに
さて、こんなところが、自分が被災してみて初めて分かったことです。
あの時はしばらく震えが止まらず、ペットボトルの蓋がずっと開けられませんでした。
防災用品はそんな細かいところまで考えて備えておくと、少しは助かるかもしれません。