90年代が輝いてみえる理由。

「昔は良かったなぁ〜。」

とぼやく退屈な大人になりたくない。とずっと思っていたけど、

何を見ても、やっぱり80年代後半〜90年代前半の時代は、

ものすごく輝くものがある気がする。

自分が歳を重ねたせいで、そう思うだけなのか。

いや、自分の世代でなく、懐かしいと思うものじゃなくても

やっぱり80年代、90年代の日本の作品はすごい。

この時代の、日本のものづくりや作品は、

やっぱり世界で評価されている。

90年代の音楽を聴いた時の

なんとも言えない懐かしい気持ちは、

2000年代の音楽を晩年に聴いても、こんな風には感じない気がする。

なんだろう。一体なんだろう。

不景気のせいで、勢いがなくなったのが原因か。

90年代の不思議な魅力が、一体何なのか。

自分の中で、ずーーーーーっと疑問でした。

それがついに分かった!

ここ数週間、ずっとイニシャルDのアニメを見ていて、

18年もののストーリーをイッキ見していたのだけど、

1stステージ(90年代)、ものすごく面白くてどハマりしたのが、

回を重ねるごとに、途中から、どん引きするほどに、

2014年最終話あたりの作品は早送りで見ようかと思うほど面白くなくなってしまった。

びっくりした。

悲しかった。

あまりにも作品に情熱がなくなっていくのが分かったし、

とりあえず男ばっかりで息苦しいストーリーの展開だから、

ここらへんでちょっと女を入れておこうか。

って感じで、女子高生の彼女と水着デートや制服デートを入れて、

読者が見たいのはこれじゃないんだ感が炸裂。

劇場版では、車アニメでも、女性ファンも取り入れて幅広い客層にするために、

王子様キャラを際立たせたり、恋愛パートを多くしたりしていたけど、

もう明らかに商業路線が見え見えで、ガッカリ、、、。

マジで見たいのは、これじゃないんだ感。

恋愛パートは、ドライビングの専門的な知識や用語を入れなくていいから

想像の世界で自由にスラスラ描ける分野だから、

かさ増しするために入れてあるんだろうけど、

もっと深く見たかった部分、チームの仲間同士のふれあいや、

仲間同士のプライベートな友情の部分の描写が一切なかった。

これがほんと残念。ここが一番読者が見たい部分なのに。

90年代のユーロビートと、このアニメの疾走感、

時代背景がドンピシャでマッチして、1stステージは最高にワクワクしたけど、

後半になると、さすがにユーロビートは時代的に古くさくて使えず、

ストーリーや楽曲や色々含めて、

何もかもが、商業的な目的で、無理して引き伸ばして続けている感。

残念すぎる。やばすぎるほど面白くない。

そこでハッと気づいた。

退屈になったのは、このアニメだけじゃない。

このアニメだけじゃなくて、

日本中の作品や商品全てが、

2000年代に入ってから、面白さが無くなっているんだ。

ストーリーを見返して、

また分かった!

明らかに面白くなくなった時期とポイントが、明確にあった。

時代のなかに、「携帯」が出てきた時期だ!

「携帯」(そしてインターネット)が出てきた時を境に、

クリエイティブな作品の輝きが無くなってきたんだ。

スマホやインターネットの時代になってから、

個人の創造力が失われている。

だから、こんなに何もかもが面白くなくなったんだ。

自分だけの人生が、

スマホとネットが出てから、

ひたすら他人を意識する生き方に変わったんだ。

それは人生だけじゃなく、作品づくりも何もかも

自分のやりたいこととは別で、

他人を意識したものに変わっていき、

だから、こんな風に

全てのものが、輝きを失って退屈なものに変わってきたんだ。

やっと分かった。

ついでに、

作品づくりをしている人達が、世代交代をして、

インターネットの時代に育った後輩たちに入れ変わったんだ。

そのあたりから、一気に日本中のクリエイティブな作品の魅力が低下したんだ。

90年代を引っ張ってきた、日本の今の50代〜60代の大人達、

本当にキラキラしていて、

何もかもが、ものすごい勢いとセンスに溢れている気がする。

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